速海ちひろ(はやみちひろ) ハーピスト・ソプラノ
幼少より音楽・演劇・バレエを学び、多くの舞台経験を積む。その後一時は古典芸能の世界に身を置きその道を志すも、国際ロータリー財団より奨学金を得て英・仏に留学。ハープと声楽を学ぶ。ロンドンにてシャーロット・シールに見いだされ、次いでパリにてキャトリーヌ・ミシェルとアニーフォンテーヌの元で本格的にハープを学び、わずか数年のうちにUFAMパリ国際コンクール中級部門第1位、同コンクール上級部門最高位、J・S・モーリー賞他、国際コンクールやマスタークラスで優勝・受賞を重ねる。その後、ジェルメーヌ・ロレンツィーニのもとでハーピストとして研鑽を積みつつ、歌い手としても精進を重ね、やがてハープと声楽を組合せた“グランドハープ弾き歌い”を開拓。その第一人者として、国内外で活躍の場を広げて来た。

2010年 レジョンドヌール叙勲式にて日仏国歌独唱を務める。2014年 イザベル・ぺラン氏の推薦により 第12回世界ハープ会議に出演、好評を博す。クラシック界の常識を覆すその活動は、フルーティストとの出会いによりその後さらに進化を続け、2018年 岐阜国際音楽コンクールアンサンブル部門最高位、2020年 大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門最高位、レオポルドブラン国際音楽コンクール(仏)室内楽部門第3位受賞。
これまでに「北とぴあ国際音楽祭」「台湾国際ハープフェスティバル」「こなから音楽祭」「Harpe aux Max(フランス)」他、国内外の演奏会や音楽祭に多数出演。

レパートリーには作曲家による編曲・委嘱作品も多く、弾き歌いの活動を通して 数少ないハープと歌のレパートリーを残して行くことにも尽力している。現在は、ハープ奏者・歌い手として、それぞれの原点に立ち返った演奏活動にも力を入れ、また古楽への長年の強い探求心から、モダンハープにおける古楽作品の演奏の在り方を模索することにも力を注いでいる。

2004年 イザベル・モレッティ氏を初めて日本に招き、「京都日仏ハープ塾」を設立・開催。ついで「京都フランス音楽アカデミー」にハープクラス開設の道を拓くなど、教育面においてハープ界にも大きく貢献。

立教大学文学部仏文学科卒。古典の日アカデミア講師。元関西フランス学院非常勤音楽講師。チャリティコンサートへの貢献に対し、国際ロータリー財団よりポールハリスフェローの称号を授与されている。